筑波大学 ソーシャルネットワーク研究室

研究内容Research

ソーシャルネットワークにおけるインフルエンサーの特定

人と人との間での爆発的な情報拡散のきっかけとなる人、インフルエンサーを特定することは、ソーシャルメディアを用いた効果的なマーケティングや、フェイクニュースの拡散抑制において重要です。本研究室では、ソーシャルネットワークからインフルエンサーを特定する手法を研究しています。特にソーシャルネットワークの限られた情報のみからインフルエンサーを特定する手法、グラフニューラルネットワークを用いて高精度にインフルエンサーを特定する手法、異なる種類の影響力を持つインフルエンサーを推定する手法、などについて研究しています。

関連する論文

  • S. Tsugawa, and K. Watabe, “Identifying influential brokers on social media from social network structure,” Proceedings of the 17th International Conference on Web and Social Media (ICWSM 2023), Vol., No., pp. –, Jun. 2023. (to appear)
  • S. Tsugawa, and H. Ohsaki, “Benefits of bias in crawl-based network sampling for identifying key node set,” IEEE Access, Vol.8, pp. 75370-75380, May 2020. doi: 10.1109/ACCESS.2020.2988910

ソーシャルメディア上の情報拡散特性の分析

大規模なソーシャルメディア上のデータを解析することで、ソーシャルメディア上の情報拡散に見られる普遍的な特性を理解することができます。これまでソーシャルネットワークのコミュニティ構造や、投稿の有する感情極性が情報拡散にどのような影響を与えるかを調査してきました。ここでの知見は、ソーシャルメディア上の情報拡散を再現する数理モデルの構築や、爆発的に拡散する情報の早期発見などへの応用が期待されます。

関連する論文

  • S. Tsugawa, “Empirical analysis of the relation between community structure and cascading retweet diffusion,” Proceedings of the Thirteenth International Conference on Web and Social Media (ICWSM 2019), Vol.13, No.1, pp. 493–504, Jun. 2019.
  • S. Tsugawa, and H. Ohsaki, “On the relation between message sentiment and its virality on social media,” Social Network Analysis and Mining, Vol.7, No.1, pp.19:1–19:14, Dec. 2017. PDF The final publication is available at Springer via 10.1007/s13278-017-0439-0

誤情報拡散抑制手法

ソーシャルメディア上でのフェイクニュースや誹謗中傷の拡散は、様々な社会活動、経済活動に深刻な影響を与えます。本研究室では、ソーシャルメディア上の情報流通を適正化するための研究を行っています。誤情報に対する訂正情報を発信する際の戦略や、誤情報の拡散を抑制するための介入手法の確立に向けて理論とデータ解析の両面からアプローチしています。

関連する論文

  • S. Furukawa, and S. Tsugawa, “Empirical evaluation of link deletion methods for limiting information diffusion on social media,” Social Network Analysis and Mining, Vol.12, No.1, pp.169:1–169:9, Nov. 2022. doi: 10.1007/s13278-022-00994-6